マリファナ アディクトを愛するあなたへ

マリファナ・アディクトとは誰か?

マリファナ・アディクトの人生はマリファナにコントロールされます。他のことには全く興味をなくし、夢は煙とともに消えていきます。マリファナ・アディクションは進行性の病気で、アルコールも含め他のドラッグアディクションに走っていくことが良くあります。 自分の生活、考え、希望でさえ、マリファナがその中心となり、マリファナを手に入れ、売買し、どうすればずっとハイでいられるか・・・そんなことばかり考えています。 アディクションは進行性の病気で、その問題は長期間続きます。アディクトが使うのを止めようとしても、ドラッグなしの人生は厳し過ぎるので、うまく止められなかったとしたら、それはアディクションです。アディクトがマリファナなしでは生きてゆけないと納得したら、その依存は強迫観念(それしか考えられなくなること)へと変わってゆきます。もう二度と使わないと約束したにも関わらず、アディクトが使った場合、それは強迫行為です。 アディクトが自分は病気ではないと信じることが、アディクションの本質です。特にマリファナ・アディクトの場合は、もっとひどい薬がある、薬のお陰で自分よりもっとひどい人生になっている人がいるから、自分は大丈夫と考える傾向があります。これが否認です。 アディクションは肉体的、精神的な病気、そしてスピリチュアルな病気だということが分かりました。肉体的な側面とは、使い始めたら止められないという強迫行為;精神的な側面とは、自分の人生、愛する人々の人生をメチャメチャにしているにも関わらず、強迫観念または使いたいという欲望に圧倒されてしまうこと;そしてスピリチュアルな側面とは、徹底して自己中心に物事を考えてしまうことです。

マリファナ・アディクトの家族・友達への提案

回復する私たちアディクトは、一人一人が自分自身と自分の行動に責任があるということ・・・それを12ステップを通して学びました。アディクトのためと思って難局をそらせてしまうと、それはアディクトが問題を解決するまたはそれに失敗するきっかけを取り上げてしまうことになります。これではアディクトにとって問題を認識すること、その解決を求めようとすることが難しくなってしまいます。 アディクトがその『底』に近づくにつれ、また病気が重くなるにつれ、家族や友人はアディクトのために楽な環境を作ってしまう傾向がありますが、これはアディクトがドラッグを使うことによる究極的な結果にたどり着くまでの時間稼ぎでしかありません。アディクトへ忠誠心、愛情、気配り、そして責任感を感じて、アディクトの苦悩を少しでも和らげようとする気持ちは理解できます。家族や友人は金銭をあげ(ほとんどの場合はマリファナを買うために使ってしまう)、食べ物を買い、家賃や請求書の支払いをし、保釈金を払ったりしますが、アディクトを本人自身から救おうとすると、あなた自身にもアディクトにもそれは害になってしまうのです。 アディクトは、罪悪感、恐れ、怒りを使って、よく家族や愛するものを操ろうとします。これは(意識してまたは無意識のうちに)親しい人たちの感情をうまく利用して、自分の欲しいものを手に入れようとするアディクトのよく使う手口です。

アディクトが回復をし始めたら、以下のことをするよう提案されています。

・問題に対する自分の態度やアプローチの仕方を変えることで、アディクトを励ます。
・自分自身と自分の人生に焦点をおく。クリーンになったばかりのアディクトも同じことをしています。アディクトと一緒に生活すると、その家族全員に影響があるのです。
・アディクトの言動から自分自身を引き離す。自分を引き離すことは不親切とは違います。引き離すことによって、状況を現実的、客観的に見つめることができ、したがって、理性のある決断が可能となります。
・励ますことを忘れない。あなた自身もアディクトも、新しい生き方に慣れるまでかなり時間がかかるかも知れません。この新しいライフスタイルの中で調和と均衡を育むよう努力しましょう。

アディクトが回復をし始めたら、以下のことはしないよう提案されています。

・欲しがるものを与えてなだめようとしたり、親切な素振りをしながら人を見下す態度を取ること。
・アディクトがマリファナでハイになっているかとか、ドラッグやアルコールを保持しているかなどをチェックすること。ただし、アディクトに利用されたり、騙されたりしないようにしましょう。(これは難しいかも知れませんが!)
・使っていた時のことや使わなくなった新しい生活のことで叱る、口うるさく小言を言う、咎めるなど。
・脅すこと、特にそれを行動に移す準備ができていないようなとき。

勘違いした期待はせずに理解してくれる人を探すこと

一度アディクトが使うのを止め、回復のプロセスを始めたからといって、欠点や共同生活の中での問題が全て無くなるなどと期待をしてはいけません。最初のうちは、それと全く反対のことが起こるかも知れません。アディクトにとってドラッグを使うことは、対処するための機能だったのです。その対処するための機能というものがしばらくの間は(解毒中は特に)皮のむけた過敏な状態になっています。ポジティブな人格変化が劇的に、すぐに起こるとは期待しないでください。 マリファナ・アディクトがミーティングに行き始めると、今までの通常のスケジュール、いつもやること、家族への義務などと折り合いが合わなく、摩擦が生じることもあります。そんな時、苦しむ者への思いやり、忍耐、励ましといったものが必要とされるわけです。以前、アディクトがハイになるため、ハイでいるために使われた時間が、今度はミーティングに行く、回復のための文献を読む、他のMAメンバーと電話で話す、ものを書く、黙想をする、祈りを捧げるなどといったことに使われます。こういったアクティビティは新しくクリーンになったアディクトにとっては欠かせない大切なものですが、あなたからのサポートも非常に価値のあるものなのです。 以前はあなたがやるしかないと思っていた特定のアクティビティや責任を、今度はアディクトが果たすと主張するので驚くかも知れませんが、それを機会に過去の言動を咎めるというより、信頼感と善意を実行するための絶好のチャンスだと考えます。その結果、新しく健全な人間関係が育まれ、お互いの報酬となるものが生まれるのです。 私たち個人としては、責任を取れるのは自分自身のことだけです。これはアディクトにもそのケアをする人にも当てはまります。毎日の生活に、一日ごと直面してゆきます。恐れずに、ハッピーでいることです。今日一日はありのままの現実に自分を合わせるようにします。自分自身の心身を強化し、精神を鍛錬します。 あなたへのサポート 自分の子供、配偶者、または他の愛する人にマリファナ・アディクションがあると、家族との生活を健全に保つのは難しいものです。あなたにとってもサポートが必要となりますが、オプションとしては、12ステップ、友達や家族のサポートグループ、教会のグループ、セラピーなどがあります。こういった社会資源により、家族の一員(マリファナ・アディクト)が何をしようが、自分の人生をいかにフルに生きるかが習得できます。家族の持つアディクションと共に生活するあなたにとって、そこで起こる独特な問題について話し合いをする機会が与えられることもあります。 アディクションとはアディクトおよびその家族にも大きな影響を与える病気だということを忘れてはなりません。

マリファナ・アノニマスとは何か?

マリファナ・アノニマス(MA)とは、お互いの経験・強さ・希望を分かち合う男女のフェローシップで、それにより共通の問題を解決し、他の人もマリファナ・アディクションから回復できるようにサポートするグループです。 メンバーシップで必要とされることは只一つ・・・マリファナを止めたいと願う気持ちだけです。メンバーになるための入会金、会費などはありません。MAは自らの寄付金をもとにした自立的存在で、宗教的または非宗教的団体などと提携することなく、外部の論争、主義主張などに対する見解も持ちません。 MAが主に目的とするところはマリファナから解放された状態を維持し、今も苦しむマリファナ・アディクトが同じ自由を獲得できるよう、そのサポートを提供することです。MAの提唱する12のステップを実践し、グループとして12の伝統を守ることによりその目的達成が可能となります。 究極的に回復の望みは、自分に問題があること、そして助けが必要だということをアディクト自身が自覚し、それを認識できるかどうかにかかっています。このことを『底をつく』または『目覚めの一瞬』と言います。アディクトには、使うのを止めたいと願う誠実な気持ちと、自分一人ではこの問題に対処しきれないということを受け入れる意志が必要とされます。それがゆえにマリファナ・アノニマスが存在するのです。私たちマリファナ・アディクトからのメッセージは以下の通りです

『アディクトは誰でも、一日ごと、12ステップにあるスピリチュアルな原理に従うことにより、使うことを止め、どうしても使いたいという強迫観念や欲望から解放され、限りなく素晴らしい人生を発見することが可能となります。』

マリファナ・アノニマス 12のステップ

  1. 自分がマリファナに対し無力であり、人生が手に負えなくなったことを認めた。
  2. 自分より偉大なパワーが自分を正気に戻してくれると信じるようになった。
  3. 自分の意志と人生を、自分なりに理解した神の配慮にゆだねる決心をした。
  4. 自分の個人的棚卸しを余すところなく、恐れることなく行った。
  5. 神に、自分に、そしてもう一人の人間に対し、自分の誤りの本質をありのままに認めた。
  6. これら性格上の欠点を全て神に取り除いてもらおうと、心の準備がすっかりできた。
  7. 自分の短所を取り除いてくれるよう、 謙虚な気持ちで神に願った。
  8. 自分が傷つけた人すべてのリストを作り、全員にその埋め合わせをする気になった。
  9. その本人または他の人を傷つけない限り、機会あるたびに直接埋め合わせをした。
  10. 日常生活での棚卸しを続けて行い、誤ったときは直ちに認めた。
  11. 祈りと黙想により、自分なりに理解した神との触れ合いを意識的に深めようと努め、自分に対する神の意志とそれを遂行するための力だけを祈り求めた。
  12. これらのステップを経た結果としてスピリチュアルな目覚めを経験し、このメッセージをアディクトの人々に伝えようと、また自分の生活全域でこれらの原理を実践しようと努力した。